心の中で碧い星が燃えている
温度の高い小さな激しい光が、暗い真空を突き破って
誰かのもとへたどりつきたいと叫んでいる


宇宙は暗くて広すぎる


遠すぎるかすかな星達は
真空の彼方から闇へと声をはしらせる


僕を見つけて、と叫ぶアルファ
ここにいるよ、と瞬くベータ


短い波長の蒼いシグナルが
同じ命を持つ仲間を探して、膨張する闇を駆け巡っている


だけど悲しいかな
臆病な僕は、直線で旅をすることができない


同じ軌道を楕円で描いて
また同じ場所へ帰ってくる



胸に隠した、紅い大きな星が、ずっしりと暗いため息をこぼす


彗星の軌道は、潜んだブラックホールに歪められる
光さえ沈み込ませる、強すぎる重力の暗黒が、ここには隠れている



感情の変光星が、色を変えて瞬いて、強い光を取り戻せと励ます


白い星をもう一度並べて、光を描く


寂しいなんて言わないで
僕たちはきっと同じ熱の中から生まれてきた


今は遠く散り散りに離れても
小さな原子がきっと届く
君だけの命を星の上に生み出すために



だからそんなに悲しい激しい炎をまいて
暗い宇宙の中で泣かないで


今は、君の周りをめぐる惑星達と手を繋いでいて
彼らは決して、彼方へ去って行ったりはしないから
君の笑顔や涙や熱や影、みんな温かく見守って受け止めてくれるから
だってみんな、君の持つぬくもりと光を必要としているから


寂しいなんて言わないで
今は、穏やかな橙色に輝いていてね




いつかこの命が燃え尽きて、原子の塵にかえったら
七色の光の帯になって君に会いに行くよ




もし、碧い星を見つけたら、プロミネンスの手を伸ばして告げてあげるといい



僕はここだよ
大丈夫



誰も、君の居場所が遠いなんて思ってないよ