「紅い魔女」




ガラスの靴が砕けたとき
魔法は呪いに姿を変えた

歩くたびに痛みが走る
灰色の空の下を這うための脚なんかいらない
自由に泳いだ私の蒼い鱗を返して

黒い林檎は私を悪夢から醒まさせてくれない

笑っちゃうわ
笑うしかないわ

妖精はどこ
王子様はどこ

どうしてそんなものを信じていたの
そんなもの
マッチの炎よりもよほど幻だわ

まだ気づかないの
大人になれないグレーテル

笑っちゃう
悪夢と言う名の喜劇だわ
笑うしかないわ

夜明けの来ない森の中で
無数の狼達が笑う

私も笑おう
紅い頭巾が滑稽でしょう

蒼い鳥に憧れた

だけど今は
私の指は紅い爪
似合わないかしら
知ってるわそんなの

この爪で空を引っ掻き回すの

あははは
あははははは

笑ってしまおう
私は魔女

夢の糸車は壊れてしまった
塔から垂らす髪はもう切ってしまった

笑うしかないわ
私は狂って
高笑いをする魔女になる

あはははは
あははははははは

いつか炎の中に飛び込んであげる
私の呪いを焼いてくださいな

笑うしかないでしょう
私以外の全てが
正しく笑っていればいいのよ

砕けたガラスの靴のかけらは
私と共に焼けて

涙の名残のように残る




あはははははははははははははは



あはははははははははははははははははは

















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