「アルティメイト・序章」






世界は、北半球のみで存在していた。


人々は世界の中心である北極を含む地を、Bright North(星輝の北)と呼ぶ。
その世界の名は、『アルティメイト』。
この世界を創造した、北極星の神が名づけた名前だと、神話では伝えられている。
北極星が世界を築き、人間達にいくつかの捧げ物を施すという仕事を終えた日から、暦は始まっている。
今や二千年余りの年月を数えるアルティメイトには、有史以前の世界を知る者はいない。神話に残るのみであり、伝説と化してしまったのだ。

アルティメイト暦2018年。
世界は、ほぼ四つの区に分かれて治められていた。
北と、東西、そして中央(コア)。
その中で、ある噂が密かに囁かれはじめていた。
アルティメイトのどこかには、北極星の神が、世界の叡智の全てを封じた禁断の箱『パンドラ』があると。


――北極星の伝説など、ただの神話に過ぎない。
だが、神話は、どこまで神話と言えるのか。
神話は、本当に架空なのか。
誰が最初に語り伝えたのだ――


噂の真相はつかめない。


『北極星』という過去の神話を探るには、時がたちすぎ、文明が進みすぎていた。


だが、多くの者がその噂をあくまで噂としか思わない一方、その説を確信する者も一部いた。
半球状の世界の上で、彼らは、世界の全貌を探し続けていた。



神話は蘇るものだと信じて・・・・・・・・・。















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